I love York!  ヨークのお話

このブログをあまり留学中に更新できないまま、日本へ帰ってきてしまいました(^ ^;)
現在は京都は鴨川のほとりに住んでおります。

留学中は、イギリスはもちろん、他の国の仲間たちが教えてくれるそれぞれの文化は本当に興味深くて、毎日わくわくしながら生活することができました!
このブログを見て応援してくださった方も、本当にありがとうございました。




イギリス生活中に面白いなと思ったことがまだまだたくさんあるので、これからも少しずつ書いていきたいと思っています。少々詐欺くさい?気もしますが、いいですかね…

これからも読んでいただけるとありがたいですm(_ _)m



さて、日本に帰ってしばらくして、元の大学のサークルメンバーがお帰り会を開いてくれました!
そこで話題になったのが、

「そういえば、イギリスのどこの大学行ってたんだっけ?」
「ロンドン??」

Oh!

そうですよね、「イギリスの大学」というところまでは伝わっていても、なかなか私の進学先までは知らんかったという人が多いですよね。

イングランドのヨーク大学に行っておりました。

ということで、今さらではありますが、今回は私の愛したヨークの街についてお話しようと思います。





◆そもそもヨークってどこにあるの?


まずヨークがどこにあるかというと、大体ブリテン島の真ん中あたりにあります(下の地図の赤丸のところ)。ブリテン島の南半分がイングランド、北半分がスコットランドなので、ヨークのある地域は北部イングランドと呼ばれています。

有名なオックスフォード、ケンブリッジに比べるとロンドンからは遠いですが、ヨークはロンドンとエディンバラのちょうど中間地点に位置し、それぞれの都市へのアクセスも電車一本。なかなか便利なところです。

途中停車の少ない電車に乗れば、ロンドン=ヨーク間は約2時間。距離も時間も、ちょうど京都から金沢までサンダーバードで行くのとほぼ同じですね。



ヨーク市自体は京都市左京区とほぼ同じ大きさなのですが、観光ポイントやショップが集まっている中心地(City Centre)は本当に小さくて、移動は徒歩で十分なくらいです。



私がヨークに初めて向かった4月。
ヨーク近郊の畑には、一面菜の花が咲いていました。




牧草地と畑に囲まれた小さな街ですが、地域の中心として古くから発展してきたヨークには、まるで詰め込まれたようにたくさんの見どころがあるんですよ!


◆城壁 City Wall


歴史的建造物がつまったヨークの特に古い部分を囲んでいるのが、中世に造られた城壁、City Wallです。

長い歴史の中で一部取り壊されてしまったとはいえ、現在でもほぼぐるっとひとまき石の城壁が残っているのは、イギリスの中でもかなり幸運な方。

城壁の上は歩けるようになっていて(無料)、天気のいい日には観光客がたくさん登っています。









現在残っている部分は、主に12,13世紀に建造されたもので、全長約5キロメートルです。

これは割となだらかな内側。
外側は敵の襲撃に備えてもっと切り立っています。

城壁の上から撮ったヨークの街並み。こちゃこちゃっと古い建物が収まっている感じがすごく好き!


城壁の途中途中に、バー(Bar)と呼ばれる門があり、車や人が出入りしています。

ヨークには6つのバーがあって、人々が普通の顔をして通り過ぎているのがいいですね。













◆ヨーク・ミンスター  York Minster


街のシンボル、ヨーク・ミンスター!
ヨークで一番高さのある建物で、街のいたる所から見えるため、これを目印にしていればヨークでは迷わないといわれています。

イングランド国教会の大聖堂で、国教会内での権威は、南の方のカンタベリー大聖堂に続いてイングランド第二位。
北ヨーロッパ最大のゴシック建築の一つに数えられる、壮大にして壮麗な建物です。

大昔から同じ場所に小さな教会が建てられていたようですが、現在の建物は1220年に建設が始まったものを基礎としています。完成するまでになんと250年も費やした気の遠くなるような建造物。





内部はこんな感じ。クリスマス・バージョン。


ヨーク大学の学生は、学生証を見せるとタダで入れるのでよく行きました、お手洗いを借りに(笑)
それだけではあんまり申し訳ないので、そのたびにちゃんとおまいりしていましたけどね。


 
さて、ヨークミンスターの周りは街歩きが楽しいエリアです。

どこを切り取っても絵になる街ですが、特にこれ、という通りをあげるならば、やっぱりシャンブルズでしょう。

◆シャンブルズ Shambles


ヨークの中で最古の通りにして、「ヨーロッパでもっともよく保存された中世の通り」とも言われています。現在みられる建物は、14世紀末から15世紀くらいまで由来をさかのぼることができるそうです。

実はハリー・ポッターの映画に出てくるダイアゴン横町は、この通りの雰囲気を参考にしてるのだとか!(ただし、ここでロケはやっていないそうです)



Shamblesという言葉は、completely muddle, つまり「ぐっちゃぐちゃ」という意味ですが、もう一つ、a butcher's slaughterhouse、「肉屋の屠殺場」という古い意味を持ちます。

かつてこの決して長くない通りには、25軒もの肉屋が立ち並んでいたといいます。
建物の上部が突出しているのは、店先に吊り下げた肉が太陽の光にあたって腐らないようにするため。そして、道の中央部分がへこんで溝のようになっているのは、肉についた血を洗い流す水路として利用するため。

つまり、そう、ぐっちゃぐちゃだったんですね…。

そんな血なまぐさいイメージは肉屋とともに姿を消し、今では、かばん屋さん、お茶屋さん、お土産物屋さんが並ぶ観光客に人気のスポットになっています。


◆観光都市ヨーク


このように、歴史ある街並みが魅力のヨークは、年間約600万人の観光客が押し寄せる観光都市。
イギリス国内からの旅行客も多く、「イギリス人がイギリスを感じたくて来る街」でもあるんですよ。


そしてなんか、私が帰った後に「短期旅行者にとって世界一安全な都市」なるものに選定されたらしい↓
ヨークの新聞(The Press)の記事 ヨークが世界一安全な都市に

世界一かどうかはわかりませんが、安心して歩ける街であることは間違いないと思います^^


こんなに素敵なのに、日本人旅行者がまだまだ少ないのはなんでだろうな…。
もしかしたら『地球の歩き方』の写真がいまいちだからなんじゃないかと、割と本気で疑っている。


せっかくなので、私が撮ったCity Centreの写真を並べてみますね。







けっして大きくはありませんでしたが、必要なものはきちんとそろうし、常に活気にあふれた居心地のよい街でした。

城壁の外へ出ると、住宅地が広がり、我らがヨーク大学があって、そしてそのまた向こうには広大な畑が広がっています。



寮の近所の写真↑


◆おわりに


ヨークという街を一語で表現しろと言われるならば、私は「Lovely」という単語を選ぶと思います。

何かをほめるとき、イギリス人はよく「Lovely」と言います。

日本で「ラブリー」というと、ピンク色のハートマークがたくさんついた、少し過剰なくらいの可愛さを連想するかと思います。

しかし、イギリス英語で使われるLovelyは、単純に可愛らしいだけでなく、美しいとか、綺麗だとか、立派だとかーーそういったとても良い価値の複合体のような、何かとても素晴らしいものをほめるときに使う言葉のように感じました。

日本語にぴったりくる語彙がない分、この言葉に対するイメージはそれぞれ違ってくるとは思います。私の場合は、きらきらと愛らしく、何か宝物にしたいような愛着を感じるものに対して、この言葉を使いたいなと思っていました。

親しみのわく大きさで、歴史の重みを感じさせながら、かつ可愛らしいヨークの街。

歩きながら、「ああ、lovelyだな」と繰り返しつぶやくことができる街で生活ができたことは、とても幸せだったと思っています。




もしイギリスに旅行することがありましたら、ぜひヨークまで足を延ばしてみてくださいね!

あ、あとグーグル・マップのストリート・ビューも見ていて楽しいのでオススメです。留学前の勉強に疲れたとき、やる気を出すためによく見ていました↓
ヨーク ストリート・ビュー


参考文献・ Web

『地球の歩き方 イギリス』, (2013), ダイヤモンド社.

Pitkin City Guides というTourist Informationで売っていたガイド本

ヨーク ―Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A8%E3%83%BC%E3%82%AF_%28%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%89%29

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